第33章 夢のあとのその先(前編)、の巻
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「Σさささ智くんッ!!///」
「…おかえりぃ♡」
僕に急にキスされて、真っ赤になりながら慌てふためく翔くん
その翔くんに「おかえり」なんて言ってふにゃふにゃ笑う僕を見て
ニノが、嫌そうな声を出した
「何やってんだか、このバカップルは」
「ニノ!!俺も俺も!!!」
「しねぇよっ(怒)」
(ふふ…何だかんだ言って、やっぱりニノと相葉ちゃんも仲良しだなぁ)
イチャイチャ仲良く小競り合いを始めたニノと相葉ちゃんをみて、またほんわかした気分になる僕
と
ふと潤くんの寂しげな視線に気付いた
(……潤くん……)
ちょっと遠くを見るように、切なそうな顔で僕らを見ている潤くん
僕は、胸がちくちく痛むのを堪えて、悪戯っぽく言った
「…妬ける?」
「…!!」
潤くんの大きな眼が、驚きに見開かれる
だって多分、潤くんと付き合っていた頃の僕だったら
間違っても潤くんに、そんなコトを言ったりなんかしなかったろうから…
…そう
僕は変わったんだ…
…変わったんだよ、潤くん…
「さささっ智くんっ!!なんっちゅう事をっ!!」
潤くんに向かって妬けるかなんて訊く僕を見て、何故だか翔くんが大慌てでわたわたし出した
それを横目で見ながら、潤くんがちょっと笑う
「…まあな」
「Σあああっすいませんっ!すいませんっ!!」
潤くんの、哀愁漂う微笑み(笑)に、翔くんは益々慌て出して
またパニック状態になってしまった(笑)
(んもぅ、本当に………翔くんったらかわいぃんだからぁ////)
僕は、潤くんには申し訳ない状況だと重々承知していながらも
可愛い旦那様への想いで込み上げる笑いを抑えるコトが出来なくて
焦って潤くんにペコペコ頭を下げて謝る翔くんをみながら、ヘラヘラと笑っていた
それが
良いことなのか、悪いことなのかは解らないけど
やっぱり、あの頃の僕と今の僕は違うんだって
そんなコトを思いながら
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