第33章 夢のあとのその先(前編)、の巻
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(もぅ、翔くんたらあんな格好で考え込んじゃって…
…かわいぃんだから///)←笑
僕は、壁に頭をくっつけて、何やらブツブツ言っている翔くんを見て思った
…やっぱり、僕は幸せ者だなぁって。
(だってさ…子供なんて、どんなに頑張ったって男の僕に産める訳なんかないのに
それを…そんな僕のバカなワガママを真に受けて、あんなに真剣に悩んじゃって…
…こんなに想ってもらえてるなんて…これ以上の幸せなんて、ある訳ないもの///)
「…おたくの彼氏大丈夫?」
ああ、僕って本当に幸せ者だなぁ
ああ、翔くんは本当にかわいぃなぁ
なんて
ちょっとほんわかした気持ちに浸っていたら
ニノが、呆れたように言った
「大丈夫だよニノ。いつもあんなだから」(←あんなだからて。(笑))
「何時も!?余計だいじょばなくない?」
何時ものコトだと言う僕のセリフに、わざとらしく驚いてみせるニノ
僕はそんなニノに、クスクス笑って答えた
「そお?だって、かわいいでしょ?」
「…多分、そう思うの大野くんだけだよ」
「そうかなぁ?」
僕は呆れ顔のニノから視線を翔くんに巡らせて
そのちょっと情けない可愛い姿を見詰めた
(……誰が何と言おうと、僕の旦那様は宇宙一素敵でかわいぃんだもん……
…………大好き///)
「家でも、ずっとこの調子なの?」
密かに僕が心の中で翔くんへの愛を再確認していたら
相葉ちゃんが不思議そうに言った
「ずっとって事は無いけど(笑)
僕のとこに戻って来て欲しい時は、こうするの♡」
僕は笑いながら、何時までも壁に頭をつけたままブツブツ言っている翔くんの頭を捕まえて
自分の方へ向けた
「…ん?智くん?」
翔くんは、急に振り向かされてキョトンとしている
(んふふ…やっぱ、かわいぃ////)
「壁じゃなくて、僕をみててね」
僕はそう言って笑いながら、可愛く半開きになっている翔くんのふくよかな唇に
ちゅって、軽くキスをした
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