第33章 夢のあとのその先(前編)、の巻
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(それなのに俺は、バカみたいに智くんの子じゃないかなんて勘ぐって…
…智くんにまた、自分が子供を産めないんだってコトを再確認させる様な事を言わせるなんて…)
「……………俺って、最低(泣)」
俺は、出来れば小さくなって何処かの穴に潜り込みたい気分になりながら
かっくしと項垂れて肩を落としまくった
(……でも、ちょっと待てよ?)
俺は項垂れて肩を落としたまま、壁にデコをコツンとくっつけて、ハタと思った
(医学の発展は日進月歩、日々新しい医療が開発されている現代に於いて、男が妊娠する可能性が、果たしてZEROだと言い切れるんだろうか?
否
可能性はZEROでは無い筈だ!だとしたらどうにかしたら智くんを孕ませる事が出来るんじゃないのか?
どうなのよ?どうなのよ!?)
再び有り得ない妄想(笑)を膨らます俺
「…そう言えば、昔男が子供産むとかいう映画があったな…シュワちゃんが主演の…現実には無理なんだろうか…?」
頭を壁にくっつけたまま、有り得ない妄想にどっぷり浸かって、独り言を言って居たら
智くんの綺麗な手が、俺の頭をわしっと掴んだ
「…ん?智くん?」
智くんに振り向かされて、キョトンとその智くんの顔を見ると
智くんが、にっこりと可愛いく笑って言った
「壁じゃなくて、僕をみててね」
智くんはそう言うと、チュッと可愛らしく俺の唇にキスをした
「Σさささ翔くんッ!!///」
「…おかえりぃ♡」
(あぁ〜〜っ!!智くん激カワユス♡♡♡/////)
みんなが見ている目の前(しかも元彼の家で(笑))ちぃうをすると言う、智くんにしては珍しい大胆な行動に
俺、ノックダウン♡(←笑)
そんな俺らを見て、ニノがとっても嫌そうな声を出した
「何やってんだか、このバカップルは」
「ニノ!!俺も俺も!!!」
「しねぇよっ(怒)」
俺らに負けず劣らず(?)イチャイチャし出す相葉くんとニノ
…よくよく考えたら、そんな(バ)カップル二組を目の前にした松本くんは、きっと超絶複雑な気分だったろう
でも
その時の俺は、可愛い智くんに夢中(笑)で
そこまで頭が回らずにいた
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