第32章 迷惑な新人くん、の巻
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「…………………………………は?」
(浮気………して、る?)
急にそんな事を言われて、頭が真っ白になる
『……嘘だと思うなら、見にきたら良い』
「ちょ、ちょっと待ってよ……何?なんなの??…てか、アナタは誰…?」
『……早く、来ると良いよ』
「ちょっと!?もしもし?もしもしっ!!////」
誰だか解らない電話の声は
“早く来い”と言い残してサッサと電話を切ってしまった
「……なんなんだょ、もう////」
(翔くんが浮気なんかする訳ないじゃん////)
…とは、思っても…
「…………………////」(←心配は心配(笑))
(……念の為ね、念の為……)
僕は、もやっとした不安を解消すべく、翔くんに電話を掛けた
…………の、だけど。
「…………………………通じない。」(←もやっと感増量)
(電波の届かないトコか電源を切ってるかって、どっちなの!?
どっちなのかで大いに意味が変わって来るんですけどっ!!/////)
僕は、通じない携帯を睨み付けた
(居酒屋が地下にあったりとかして、すんごく電波の悪いトコなら仕方ないけど
もしもわざと電源を切ってるんだとしたら大問題だよね?
てか、そう言えばこんな時は絶対に数分置きにメールとかくれる筈(←笑)なのに全く音沙汰が無いし
翔くんってば何してんだろう?////)(←所謂一つの“疑心暗鬼”ってやつです(笑))
誰からだか解らない電話の主の言葉を信じる訳じゃないし
翔くんに限って浮気なんかする訳がないって思うけど
電話が通じなくて、もやもやがピークに達してしまった僕は
100%落ち着きを無くしてしまった
「うぅ〜……………………もうっ!!/////」
落ち着きを完璧に無くした僕は、ウロウロと部屋を歩き回って呻くと
結局、居ても立っても居られなくなってしまって
翔くんが居る居酒屋へ向かって、携帯を片手に家を飛び出した
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