第32章 迷惑な新人くん、の巻
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新人くんの教育係に任命された翔くんが
その初日の為ちょっと何時もより早めに出た日
翔くんは、ちょっと何時もより遅く帰って来た
訊けば、なんでもその新人くんの中島くんと言う子に食事に誘われていて、遅くなってしまったのだと言う
で
今日は断ったものの、中島くんに押し切られて明日食事に行く事になってしまったと言われた
「……それで、明日はその中島くんと外でご飯食べてくんの?」
僕は、食事が済んだお皿を片付けながら
チロッと翔くんの顔を下から見上げた
翔くんは、そんな僕を見て「やっぱ本家は格が違うな///」とかブツブツ言ってから
こほんと咳払いをした
「いや、そうなんだよ…ごめんね智くん」
「別に良いけど、お仕事のお付き合いだし……てか、その子……いくつなの?///」
「ん?新卒だから、21とか22とかじゃね?」
「……ふぅん///」
(ぴっちぴちじゃん////)
21・2なんて、一番可愛い頃だ
お肌もきっとぴっちぴちで…
…そんで、しわとかたるみなんて何処にもなくて…(←言ってるご本人にも殆どありませんが(笑))
「……///」
「あ、智くん…やっぱり嫌だった?断ろうか?(汗)」
黙り込んでしまった僕を見て、翔くんが焦った様に言う
(ダメじゃん僕…翔くんはお仕事の一環でご飯に行くだけなのに
そんな事で一々拗ねてたら、奥さん失格じゃん///)
僕は、行かないで欲しいって台詞をググッと飲み込んで
にっこり笑った
「ん〜ん、良いの…お仕事のお付き合いだもんね?///」
「智くん…///」
「でも、でも……なるべく、早く帰ってき…」
「超絶早く切り上げて帰ってくるよッ!!////」(←笑)
「んにゅ/////」
僕は、翔くんにギュウギュウ抱き潰されながら
何となくもやっとした不安を打ち消す様に、翔くんの逞しい背中をキュッと抱き締めた
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