第31章 虹の向こう…、の巻
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「………お邪魔します」
松本くんは、不機嫌そうな顔のまま靴を脱いでスリッパに履き替えると
ご機嫌でさとしくんを抱っこした智くんに続いてリビングへやって来た
「どうもお邪魔します、櫻井さん」
「ああ、いらっしゃい、松本くん
どうぞ、楽にして下さい」
俺は、出来る限り爽やかな笑顔(笑)を作ってそう言うと、新聞を畳んでテーブルの上に置いた
そんな俺を見て、智くんがさとしくんをソファーに座らせながら言った
「………翔くん、緊張してる?」
「Σえっ!?なななんで!?(汗)」
めっちゃ笑顔を作ったまま、狼狽える俺
その俺の顔を指差して、さとしくんが幼児のクセに真顔で言った
「しゃくらい、おかおが、へん。」(←どうやら笑顔が相当引きつっていたらしい(笑))
「Σんなっ!?」(←結構ショック)
「こらさとし、いきなり何を言うんだ、失礼だぞ。」(←とか言って半笑い(笑))
「そうだよ、さとしくん
僕の旦那様はヘンな顔じゃなくて、ヘンな人なの!」(←傷口に塩)
「さ、智くん…(泣)」(←撃沈)
智くんのトドメの一言(笑)で泣き崩れる俺
その様子を腕組みをして見ていた松本くんが、微妙な顔をして笑いながら言った
「……智が、自分の男にそんな口をきくなんて…俺は、夢にも思わなかったよ(苦笑)」
「え…?」
「いや、悪い意味で言ったんじゃないよ
ただ、それが自然体の…本来のお前の姿なんだろうなって…
…そう、思っただけだよ」
「………潤くん///」(←何故か赤くなるさとち(笑))
「…………」(←めっちゃ複雑な心境の撫でぃ)
「しゃくらい、おかおが、ヘン。」(←また真顔でツッコミを入れる幼児)
「………(泣)」(←再び泣き崩れる撫でぃ)
「いやだなぁ、さとしくんったら
翔くん顔はイケメンなんだら、ヘンだなんて言わないで!」(←顔は、て(笑))
「………さ、智くぅん…(号泣)」(←致命傷)
「………ホント、変わったわ、お前(笑)」
松本くんは腕を組み直すと、何とも言えない顔で笑いながら智くんを見た
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