第31章 虹の向こう…、の巻
不安や心配事が、全くない訳じゃない
だけど
それ以上に貴方と言う存在が、僕に勇気と安らぎを与えてくれるから
だから僕は、こんなにも穏やかな時間の中で微睡む事が出来るんだ
「………翔くん、ありがとう///」
「ん?なにが?」
「ん〜……なんか、ありがとう////」
「え〜?何だよそれぇ(笑)」
きっと、それだって翔くんには解っている
僕が何を『ありがとう』って言ったのか
きっと、僕以上に…解っている
「明日、潤くんに電話してみるね?」
「うん、解った!……てか、緊張しちゃうな、なんか(苦笑)」
「何に緊張するの?」
「いやぁ、だってさ……今までも何度か顔を合わせてるけどさぁ
俺、あの人から智くんのコト奪っちゃった訳じゃん?
…やっぱねぇ…緊張しますよ、そりゃ(苦笑)」
「んふふふ…それくらいは我慢しなくちゃダメなんじゃない?
何しろ、僕を奪っちゃったんだから(笑)」
「ははは、そうだね(笑)」
(…それこそ、こんな事笑って話せるなんて、夢みたぃ///)
僕は、何とも言えない幸福感の中で、ゆっくりと目を閉じた
「……翔くん、お休みなさぃ///」
「うん、お休み、智くん」
唇に、翔くんの柔らかな口付けの感触を感じながら
僕は、今日も幸せな夢の中へと落ちて行った
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