第31章 虹の向こう…、の巻
.
「今日の夕飯なっにかなぁ〜♪」(←笑)
ふんふん鼻歌混じりに駅に向かう俺
と
駅に向かう途中にある公園に、見覚えのありまくるプリティーな後ろ姿を発見した
(ま、間違いないっ!あの超絶可愛い猫背(笑)は…)
「さっ…ささささ智くんっ!?////」
「あ、翔くんおかえりぃ///」
見覚えのありまくる後ろ姿に声を掛けると、俺のスイートエンジェルが超絶可愛く微笑みながら振り向いた
「ど、どうしたのこんなところで!?ななな、何かあったのっ!!?(汗)」(←焦り過ぎだから(笑))
思いがけない所に居た智くんを見て、何事かあったのではと異様に焦って駆け寄る俺に
智くんがふにゃふにゃ笑いながら言った
「何にもないよ
ただ、ちょっと退屈だったから、お散歩がてらに翔くんを待ってたの///」
「退屈って……今日はギャラリーに行かなかったの?」
智くんが座っていたベンチの隣に腰掛け、その肩を抱きながらそう訊くと
智くんは俺の肩に寄りかかってにっこりと微笑んだ
「行ったんだけど、あんまり筆が進まなかったから早く帰って来ちゃったの」
「そっか、そうなんだ?」
「ねぇ、翔くん……あれ、見て?///」
「ん?」
ニコニコ微笑む智くんが指差した先に、うっすらと小さな虹が見える
「おー、レインボー!!」
「んふふふ…ね、キレイだねぇ///」
「うん、智くんみたいだ!!」
「え?///」
俺が虹を見て“智くんみたいだ”って言うと、それを聞いた智くんが驚いた様に大きく目を見開いて俺を見た
「ん?どうしたの??」
「……ん〜ん………何でもなぃ///」
俺が不思議に思って顔を覗き込むと、智くんは何だかちょっと恥ずかしそうに微笑んで俯いてしまった
「……?」
「そんな事良いから、早く帰ろ?
今日のお夕飯はねぇ、マグロのお刺身だよ♡」
「やったやったぁ!刺身刺身ぃ〜♪」
「んふふふふ////」
俺は、ちょっぴり恥ずかしそうに笑う智くんと手繋ぐと立ち上がった
「んじゃ、帰りましょうか!」
「うん///」
キュッと俺の手を握り返して控え目に微笑む智くんを見て
やっぱり、ビルの谷間の虹の様に綺麗だなぁってつくづく思う俺だった
.