第30章 むらぴーとゆうこりんの結婚式、の巻
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「凄いねぇ、ちゃんとした式場でやるんだぁ///」
リビングに移動しながら封筒の中から招待状を取り出して見ていた智くんが、ため息混じりに呟く
その手元の招待状をのぞき込むと、老舗の結婚式場の名前が記されていた
「はぁ、あいつケチってんだか何だか解んねぇなぁ…こう言う会場って高いんじゃないのか?」
「だから、削れるトコは削ってるんじゃない?」
「どうなんだか…こりゃ、お色直しとか半端ないしそうだなぁ」
「ゴンドラとかに乗っちゃって?(笑)」
「今時ゴンドラなんか無いだろう!…いや、村上ならやりそうだけどさ(笑)」
「うふふふふ///」
智くんは楽しそうに笑うと、招待状をテーブルの上に置いた
「ニノと相葉ちゃんには何時渡すの?」
「土曜日に相葉くんとこ行った時で良いよ
村上にもそう言ってあるから」
「そう、土曜日ね…」
智くんはそう呟きがらカレンダーを見ると、くりんと首だけ俺の方を振り向いて、にっこり笑った
「取り敢えずお夕飯食べよう?
今、準備するから待っててね?」
「はぁ〜〜い!!」
「んふふふふ////」
元気に挙手して返事をする俺を見て、智くんがまた可愛くクスクスと笑う
智くんの笑顔は、何時見ても何度見ても、マキシマム可愛くて癒される
(やっぱり、智くんには笑顔が一番似合うよなぁ♡)
俺はそんなコトを思いながら、テーブルに智くんが置いて行った招待状を手に取った
「……ふぅん……芸人なんか呼ぶんだ?
……はぁ……やっぱり結構金掛けてんだなぁ……
……つうか、あいつニノに借金してんのに大丈夫なのか?(汗)」
招待状に添付されていた、ザックリとした式次第に、「若手芸人による余興」と言う文字を見つけて、ひとりでブツブツと呟いていたら
智くんがカレーをお盆に乗せてキッチンから戻って来た
「ん?どうしたの?」
「あ?いや……なんか、芸人呼ぶみたいだよ」
「へぇ、そうなんだぁ?」
智くんは目を丸くしながらそう言うと、カレーをテーブルの上に並べて俺の手元を覗き込んだ
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