第29章 悪夢の再来、の巻

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「………」



俺は、真剣な眼差しを向ける松本くんの眼をじっと見ながら

ゆっくり大きく頷いた



…忘れもしない

それは、壮絶に衝撃的な告白だった



当時、まだ智くんが松本くんと別れる前

松本くんに俺が別れ話を切り出すと言う提案を、尋常じゃない様子で断る智くんを見て

ニノから聞き出した智くんと松本くんの過去


そして

後日、智くんの口から語られた、その痛々しい内容…



その話しを聞いたときの衝撃と憤りを

今でもハッキリと思い出せる


…いや

今でもその事を思うと、俺の胸は張り裂けそうな痛みに襲われる



「……智から、聞いたのか？」



あの時の何とも言えない悔しさを思い出していたら

松本くんが静かな声で問いかけて来た