第6章 浮気は男の甲斐性? の巻
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「…ふぅ、ご馳走様!」
「はい、お粗末さま」
俺は開いた皿を片づけようと伸ばした智くんの手を捕まえて、握りしめた
「俺が、バカみたいにヤキモチ妬くからイケないんだよね…ゴメンね智くん」
「もぅ…翔くん何で謝っちゃうの?僕が悪いのに…」
「智くんは悪くない!」
「……ホントに、もぉ///」
智くんは顔を赤らめて恥ずかしそうに笑った
「翔くんはね、僕の事、甘やかしすぎなの!」
「そう?んなこと無いと思うけど」
「そうなの!///」
智くんは俺の隣にピッタリくっついて座り直すと、俺の肩に頭を乗せた
「普通、恋人が黙って元彼のトコに行ってたら、もっと怒るでしょ?」
「だって…絵を描きに行ってたんでしょ?」
「うん」
「教授とは何も無かったんでしょ?」
「うん」
「何で怒るの?」
「……」
智くんは今度は俺の方に顔を向けて肩に顎を乗せた
「…じゃあ、キスされちゃったコトは?」
「…そりゃ、すんごく嫌だけど…急だったんでしょ?」
「うん」
「…ものすんごく嫌だけど…しょうがないじゃん?」
「……いいの?」
「え?」
智くんはどうゆう訳か、脹れた顔をしている
「…また、急にされちゃっても、いいの?」
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