第28章 智、画家になる!?、の巻
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「でも、智くん画家になるのが夢だったんでしょ?」
「夢ってさ、その時々で変わって行くものだよね」
「……え?」
「確かに、今でも画家になりたいって気持ちはあるけど
…でも…
今は、翔くんとこうして居ることが…
…ずっとこうして居られる事が、僕の夢なの///」
智くんはそう言うと
相変わらず穏やかな微笑みを浮かべながら、ムギュッと俺に抱き付いた
「……智くん///」
「それにさ、お爺さんになっても絵は描ける訳だし
翔くんが定年になって、僕の家事が減ってからじっくり描くんでも構わないんだもの
…それまでは、僕…
ちゃんとお家のことこなして、翔くんの力になりたいの////」
「さ…ささざどじぐんッ////」(←感動して涙と鼻水が…)
「んもぅ、翔くんたら///」
智くんは、突如として大量に放出された俺の涙(と鼻水)を見て、可愛くフフって笑うと
その液体たち(笑)をティッシュでキレイに拭ってくれた
「ごめん智くん、俺……ヘンなヤキモチ妬いて……智くんはこんなに俺のコト考えてくれてるのにっ…!!///」
「良いの。だって僕がそうしたいだけなんだから///」
「良くないよッ!!俺だって、俺だって智くんの力になりたいもんッ!!////」(←嫁を抱き締めてジタバタ暴れる撫で旦那)
「だからぁ、翔くんは居てくれるだけで僕の力になってくれてるんだってば///」(←そんな撫で旦那が可愛くて仕方無い嫁)
「俺だって俺だって俺だってぇッ!!!////」(←勢い余って嫁を押し倒す撫で旦那)
「あぁん////」(←でも何も抵抗しない嫁)
「智くん、愛してるよぅッ!!!////」
「んむぅ////」
俺は、勢い余って押し倒した、可愛いコトばかり言う愛しの嫁の唇にかぶりついた
「んっ……智くん……」
「ふっ、……ん、んん……んはっ///」
たっぷり智くんのぷにぷにリップの感触を満喫して、その唇から少し己の唇を離すと
俺はゆっくりと智くんのふっくらとした頬を指で撫でながら言った
「……ねぇ、智くん……あの話しってさ、急いで返事しなきゃなんないもんなの?」
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