第28章 智、画家になる!?、の巻
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「んで、考え事って、何考えてたの?」
お夕飯が済んで食器を片付けて、お茶を片手にリビングへ戻ると
翔くんが手招きをしながら言った
「え?」
「いや、だからさ…考え事してたら寝ちゃったって言ってたじゃん?」
「ああ(笑)」
僕はお茶の入ったマグをテーブルに置くと、大好きな旦那様に寄り添って座った
「なんか、悩み事?」
「ん〜……悩み事って言うか……この前話した、画家になれるかもって話しなんだけどね?」
「うん」
相槌を打ちながら、僕の肩を抱き寄せる翔くん
僕は、その翔くんの肩に頭を乗せてチラッと上目遣いに翔くんを見た
「実はさ、ニノに佐藤さんのコト話したらさ
偶然ニノんちの財閥の顧問弁護士をやってるんだって話になってさ」
「佐藤弁護士が?」
「うん、そう
そんでさ、ニノがじゃあって言って連絡してくれて
そしたらたまたまたぁちゃんに用事があったとかで、お茶会に来てくれたの」
「…会ったの?佐藤弁護士に」
「うん、そうなの」
翔くんはそれを聞くと「ふぅ〜ん」って言いながら、ちょっと難しい顔をした