第28章 智、画家になる!?、の巻
「(それって、智くんの事だよな?)…そうなんですか」
「ええ、それがねぇ、実はちょっと訳ありでねぇ」
「訳あり?」
「ええ、そうなんですよ」
高橋さんは、相変わらずグフグフ笑いながら立ち上がった
「実は、その今口説いているって言う画家さんの絵なんですがね?
普段は社長の書斎に置いてあるんですが
今日はちょっとメンテナンスの為に此方に持ち込んであるんですよ」
「はぁ」
「これがもう、なんとも言えない絵で……良かったら、ご覧になりませんか?」
「じゃあ、是非…」
何だかやたらにニヤニヤ笑うおっさんを不審に思いながらも、智くんが昔に描いたと言う絵を見てみたかった俺は
そのおっさんに連れられて、ギャラリーの奥へ入って行った
「………この絵です」
「えっ…!?////」
おっさんが指差した先にあった絵には
智くんにそっくりな女の人が描かれていた
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