第28章 智、画家になる!?、の巻
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(仮に、オーナーの佐藤さんが、このイケメンの佐藤さんだとして
佐藤さんは、智くんの事をどの程度知ってるんだろう?)
俺は雑誌をラックに戻すと、そんな事を考えながらいそいそとベッドに戻った
ベッドの中では、可愛い可愛い俺の智くんが
何だか幸せそうに微笑みながら、すやすやと眠っている
(もしも佐藤さんが、智くんがこんなに超絶可愛い事を知っていて、ソレを込みで契約したいと思ってるんだとしたら
はいそうですかって訳には行かないもんな)
いくら画家としてデビュー出来るチャンスだと言っても
下心ありありのパトロン付きなんて以ての外だ
「…………」
(……でも……やっぱり、なりたいよね、画家……)
その為に美大に通っていた訳だし
…あんな事があって(※—L`Oiseau Bleu—青い鳥 2参照(笑))、中途半端に絶たれてしまったけど
ずっと画家になる事を夢見てたはずな訳で…
「……今度の休みにでも、二人で行ってみるかな……ギャラリー佐藤」
俺は小さくため息をつきながら
智くんの隣に滑り込んだ
「んっ、………ん?///」
「あー、ごめん智くん起こしちゃった?(汗)」
もぞもぞと布団の中に戻って、なんとか智くんの頭の下に腕を突っ込もうとしていたら(←基本、腕枕してないとなんか落ち着かないらしい)
智くんが眠そうに目をしばしばさせて起きてしまった
「ん〜……しょおくん、どしたの?……ねむれなぃの?///」
「いや、…うん、…まあ…」(←別にヤマシいことは無いのに何故かシドロモドロ(笑))
「そうでちゅか、よちよち、ままが抱っこしてあげまちゅから、ネンネちまちょーねぇ?」(←どうやらママになった夢を見ていたらしい(笑))
「Σえっ!?/////」
智くんは、目をとろんとさせてふにゃりと笑うと
俺の頭をナデナデしながら抱え込んだ
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