第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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呼ばれた方を見ると
雅紀はやはりあの時と同じベンチに腰掛けていた
「………雅紀」
「ニノ…………………ごめんッ!!」
「!!!/////」
雅紀は、突然立ち上がると
いきなり謝りながら土下座した
「な、何だよ急に…」
「……あの時、ちゃんと謝っておけば良かったんだよね?ニノ……」
「……………え?」
言いながら、雅紀がゆっくりと顔を上げる
真剣な眼差しに見詰められて
言葉が出ない
「…………」
「俺さ……ハッキリ言って、ニノと付き合い始めた頃、恋愛とかそーゆーの、すげー軽く考えてた」
「…………」
「だから、俺………決まった相手が居ても、良いなって思う子がいると、エッチしたりとか平気でする奴だった」
「…………」
「だから、あの時………あの頃
ニノと、あんまエッチしなくなった頃………ニノが相手にしてくんないんだから、他の子とすんのなんて
そんな悪いことだなんて、これっぽっちも思って無かったんだ」
「…………………」
地べたに正座して
真剣な顔で、過去の過ちを告白する雅紀
俺は、ただ黙って雅紀の話を聞いていた
雅紀は、押し黙る俺をじっと見詰めて正座したまま、話を続けた
「でも……その所為でニノを傷付けて……浮気されて
その時初めて気付いたんだ
自分がしてたコトが、どんなに悪いことだったかって
自分がどんだけ、ニノを愛してるのかってコトを」
「………………」
雅紀はソコまで言うとやっと立ち上がって、俺の前まで歩いてくると
そのまま優しく俺を抱き締めた
「………ごめんね、ニノ………今まで、嫌な思いを抱えたままにさせてごめん」
「………………雅紀////」
「でも、約束して?」
片腕で俺をしっかりと抱き締めて
雅紀の大きな手が、俺の頬を撫でる
その手が、ゆっくりと顎に添えられて
角度を変えられた俺の唇に、雅紀の優しいキスが降りてくる
「…………もう、二度と………他の男に抱かれないで」
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