第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
『………もしもし?ニノ?』
「………////」
受話器の向こうから聞こえたのは、間違い無く雅紀の声だった
途端に、止まったハズの涙が目の縁に溜まって行く
『……ニノ……聞いてる?』
「…………ぅん///」
『良かった………大丈夫?泣いてるの?』
「………………ん/////」
何時もの優しい雅紀の声に
鼻の奥がつんとなる
「………こ、……んの////」
『ん?』
「……どこ、…ぃんの////」
『ん〜………ニノ、俺たちが初めてキスした公園覚えてる?』
「え…?」
『アソコに居るんだ………さっきまでは、マスターんとこ居たの(笑)』
「…………」
雅紀が言う“マスター”とは
昔、雅紀がバイトしていたカフェ(兼、夜はBAR)のマスターの事だろう
俺と雅紀は
ソコで出逢ったのだ
そして、雅紀が今いると言っている公園は
初めて雅紀と結ばれた夜
俺のマンションへ行く前に立ち寄った場所だった
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