第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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雅紀が出て行ってしまってから
ほぼ一日中、ベッドの上で泣いていた俺の元に
夜になって、大野くんがやって来た
その様子から察するに
大野くんは、どうしてだか、俺の身に起きたことを知っていたらしく
泣き疲れて尚、涙が止まらなかった俺以上に、わんわん泣きながら俺を抱きしめてくれた
大野くんの優しい暖かさに包まれた俺は
ソレまで胸の奥につっかえていた想いと、理んちで起きたコトを全部話した
ずっと口に出せないで居た想いと、口に出して言うのが怖かった出来事を
大野くんに全て聞いてもらったら
さっきまで苦しくて潰れそうだった胸が、何だかスッキリと軽くなった気がした
それから
雅紀に連絡をしてくれると言う大野くんの申し出を断ると
大野くんが代わりに、雅紀から連絡が来るまで一緒に居てくれると言った
それで
早速、撫で旦那に大野くんが電話でその旨を伝えようとしたら
俺の携帯電話が鳴りだした
(……雅紀からだ///)
それは、ずっと待っていた雅紀からの電話に違いなかった
だけど
いざとなったら怖くなって、俺はどうしても電話に出ることが出来なかった
すると
そんな俺を見かねた大野くんが
俺の手から携帯を取り上げ通話の状態にして、ソレを俺の耳に押し当てた