第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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「………本当は、ずっと言いたかったのかも………
………何で、浮気なんかしたんだ、って
………何で、何もなかったコトにしたんだ、って」
「………………」
ずっと前
相葉くんとニノが付き合って二年位の頃
相葉くんは、昔付き合っていたとか言う人と浮気をしていたらしい
それを知ったニノは
当て付けに、相葉くんの浮気相手のパートナーと
一度だけ、浮気をした
だけど
二人はそのコトを、お互いに解って居ながら
敢えて、口に出して言わなかったのだと言う
でも
暗黙の了解で終わったハズのそのコトは
ニノの心の奥底に、ずっと蟠りを残してくすぶっていたのだ
確かに、浮気はお互いにしたコトかも知れない
だけどニノは、あくまで相葉くんへの当て付けでしたのであって
言うなれば、他の人と関係を持ちたいからと望んでしたことでは無かった
でも、相葉くんは違う
そこにどんな理由があったのかは、僕には解らないけれど
相葉くんは自ら望んで
他の人を抱いていたのだ
ニノはそのコトを
ずっと、胸の奥で悶々と抱えていたのだろう
もしかしたらニノは
そんな蟠りを持って、また同じ過ちをしようとしている自分を
相葉くんに諫めて貰いたかったのかも知れない
そしてきっと、その相葉くんに
浮気をされるのが嫌なら、何故自分は浮気をしたのだと
…それを、その訳を
相葉くんの口から聞きたかったのだろう
「…………俺、あいつ以外に抱かれんの………イヤだ///」
「………うん」
「…………けど、なんか知らない変なお茶飲まされて………動けないし、やたらに感じまくっちゃうし………」
「………うん」
「…………そんな自分が、すげーヤだった////」
「………うん」
僕は
自分にぎゅっと抱き付いて
ぽつぽつと、その状況と心情を漏らすニノの小さな呟きを
震えるニノの体を、優しく撫でながら、聞いていた
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