第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
.
─ピンポーン
『………………………はぃ』
エントランスで呼び鈴を鳴らすと
随分間が空いて、掠れたニノの声がインターフォンから流れた
「ニノ?僕……智だよ///」
『……………モニターに映ってっから、解ってます
まあ
アンタなら、顔が見えなくても、声だけで解っちゃいますけど、俺』
「そっか(笑)」
何時もの憎まれ口にちょっと安心する
『………今、開けます』
「うん」
僕は、エントランスの扉が開くと直ぐに中に飛び込んで、階段を駆け上がった
一気に階段を駆け上がってニノの部屋の前まで行った僕は
息を切らせながら呼び鈴を鳴らした
「…………開いてますよ」
暫くして、部屋の奥からニノの声が聞こえる
僕はすぐさま玄関の戸を開けると中へ入り、靴を脱ぎ散らかして声がした寝室へ向かった
「!!……………ニノ////」
寝室のドアを開けると、ソコにはベッドの端っこに膝を抱えて座っているニノがいた
ニノの小さな顔は
涙に濡れて、目元は可哀想で見ていられない程、赤く腫れていた
「……すみませんね、出迎えもせんで、……しかも、こんなヒドい顔で、……」
「…………ニノのばかっ!!/////」
「!!……っ////」
僕はそれでも憎まれ口を叩くニノに飛び付いて
ムギュッと抱き締めた