第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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(…そう言えば、ニノって家に一人で居んのかな?)
1日の仕事を終えた俺は、何時も通り定時で会社を後にして駅に向かう道すがら
家に独りで残されているであろうニノの事を思った
敢えて、相葉くんから何があったのかは訊かなかったが
先日のイケメンシェフの口振りと、今日の相葉くんの様子を見れば
何があったのかは容易に想像がつく
しかもあの様子では、恐らく相葉くんは家には戻っていないだろう
もしそうであるならば、ニノは一日中家で相葉くんの帰りを待っていたのではないだろうか
「………やっぱし、可哀想だよな………」
俺は
恐らくは、相葉くんと同じ様に
…いや、多分それ以上に傷付いているニノを、家に一人ぼっちにしているのは酷だろうと思った
「…ココはやっぱし、究極の癒やしの天使の出番かな?」
俺は駅に向かって歩きながら
家に帰ったら、智くんにそのコトを話そうと決意した
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「ただいまぁ!」
「お帰りなさい翔くん、お疲れ様♡」
帰宅した俺を、何時も通りマキシマム可愛く出迎えてくれる智くん
(ああ〜…癒やされるわぁ♡
って、あそうだ(汗))
俺は、余りにもかわうぃ奥様の癒やしの笑顔に
帰ったらすぐに話そうと思っていた用件を、危うく忘れかけて
俺の鞄を受け取ってくれている智くんに、慌てて言った
「あのさ…ちょっと込み入った話があるんだけど、良いかな?」
「なぁに?」
「実はさ…」
俺は、言いながら智くんをリビングへ誘い、ソファーに並んで腰掛けると
出来るだけ俺のナイーブなスイートハニーが悲しまない様に
慎重に、昼間、相葉くんが俺の所に来たことと、話の内容を話して聞かせた
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