第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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会社に到着した俺は、早速相葉くんにメールを入れた
昼を一緒に食おうとは言ったものの、俺は智くんの愛妻弁当を持参していたので
その旨を伝えた上で、会社近くの公園で一緒に弁当食わないかと誘うと
相葉くんから直ぐに返事がきて、適当に弁当を買って行くからそれで良いとの返答があった
俺は、公園の詳しい場所と待ち合わせの時間を記してまたメールを送った
「あー、ごめん相葉くんお待たせー!」
「大丈夫だよ、俺暇だから(笑)」
ちょっと仕事が押してしまった為、若干待ち合わせの時間に遅れて公園に行くと
相葉くんが公園のベンチにコンビニ袋を片手に座っていた
俺は急いでその隣に座ると、膝の上に智くんの愛情たっぷり入りの愛妻弁当を置いた
「相葉くんコンビニ弁当?」
「うん、弁当っつうかサンドイッチだけど(笑)」
相葉くんは笑いながらコンビニ袋からサンドイッチを取り出した
でも、やっぱりその笑顔は何時もと違って何となく無理をしているように見えた
「…………で、どうした?」
俺は、相葉くんから視線を外して愛妻弁当の包みを開けながら訊いた
相葉くんはちょっと一拍置いて息を吐き出すと、話し始めた
「うん、あのさ………この前、店に居るときに、ニノに電話して来たじゃん?」
「…あの、相葉くんが最初に出たやつ?」
「うんそう。…でさ、なんとかおさむって人のコト、ニノから聞いてないかって、言ってたじゃん?」
「うん、言った」
「………それってさ…………誰?」
相葉くんは、コンビニ袋から取り出したサンドイッチには全く手を着けずに俯いていた
その顔からは、何時もの笑顔は消えていて
見たことが無いほど、不安げに曇っていた
俺は、敢えてその顔を見ないようにして愛妻弁当を頬張りながら言った
「やっぱ、聞いてなかったんだ?」
「………うん」
「そっか………あのとき、ちゃんと相葉くんに話して置くべきだったのかな、俺」
「………」
俺は、不安そうに俺の話しを聞いている相葉くんに
智くんから聞いた舞妓茶会の様子と、その後のレストランでの出来事を全て話して聞かせた
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