第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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その日も、俺は何時もの朝の日課を済ませて会社へ向かう所だった
「んじゃ、行ってくるね、智くん♡」
「うん、行ってらっしゃい、翔くん♡」
──ちぃうぅ〜〜っ♡
「んぱ////」
「Σんあ゙ーッ!!仕事行きたくねーーッ!!!////」(←何時もの日課(笑))
「もー…翔くんったらぁ////」
「だってだって智くん……ん?」
何時も通り
智くんの超絶可愛い行ってらっしゃいのちぅに、会社に行きたくないと駄々をコネていたら
ポッケの中の携帯が、着信を知らせて震え出した(←電車に乗るのでマナーモードにしてある)
(こんな時間に誰だろう?)
電話に出ようかと一瞬迷っていたら、智くんに可愛く「早く行かないと遅刻しちゃうよ」と急かされ
俺はもう一度ちぅをした後、渋々家を出た
「……誰からだったのかな?」
切れてしまった着信を確認する為に、駅に向かって歩きながら携帯電話を取り出す
「………ん?相葉くんだ」
最新の着信履歴に、“相葉くん”の文字
夜の遅い相葉くんから、朝に着信があったのは初めてだったので、何かあったのかと急いで電話をする
すると、待ちかねて居たように直ぐに電話は相葉くんに繋がった
「あ、もしもし相葉くん?櫻井だけど、電話くれたよね?」
『うん、ごめんね忙しい時に』
何時も明るい相葉くんの声が、暗く沈んでいる
こりゃ100%なんかあったと思い、俺は電話を握りなおした
「いや、それは大丈夫だけど…あのさ、相葉くん、用事って急ぎ?」
『ん?…いや、急ぎではないよ』
「じゃあさ、ゆっくり話したいから、昼一緒に飯食わない?
そん時話し聞くんじゃ遅いかな?」
『んーん、俺もその方が良いや(笑)』
「そっか、じゃあ会社付いてから時間と待ち合わせ場所メールするわ」
『OK、ありがとう櫻井くん』
「うん、じゃあ後でね」
俺は、駅に着いてしまったコトもあり、それだけ言うと早々に電話を切った
(……ニノ、イケメンシェフんとこ行っちゃったのかな)
俺は、早く話を聞きたい気持ちを飲み込んで足早に駅の中へと入って行った
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