第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
「…………………」
雅紀の、俺の部屋着に掛けられていた手が止まる
心臓がバクバクと音を立てて
全身が凍り付いた様に冷たくなる
「…………ニノ、………なに、………コレ」
「………………」
雅紀の手が、微かに震えていた
その手が、俺の部屋着の前を開ける
ソコには
昨夜、理がアホほど付けた朱い痕が、くっきりと、無数に刻まれていた
「…………」
「……ねぇ、ニノ……お母さんに、会いに行ってたんだよね?」
「…………」
「……何で、こんなの付いてんの?」
「…………」
「……ニノ、何で……」
「うるさいなッ!!///」
どうしても、どう言って説明したら良いのか解らなかった
本当は
その胸に縋って思い切り泣きたかった
お前以外の男に抱かれてしまったのだと吐露して
…ただ、思い切り泣きたかった
なのに
「お前だって昔散々他の男とヤってたろ!一々うるさいよッ!!」
気付いた時には
俺は、ずっと胸の奥に蟠っていたコトを叫んでいた
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