第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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「し、下心があるって…」
「でもそれは、カズだって解っている筈ですよ」
向井さんは、漸く運ばれて来た料理をウエイターさんから受け取りながらにこやかに話しを続けた
「その上であんな風に甘えられたら、期待をするなと言う方が酷ですよ
…そうは、思いませんか?」
「そ、そんなの…ニノはお兄さんが出来たって浮かれてるだけで…////」(←泣きそう)
「本人に聞けば済む話しだよ」
また泣きそうになっていたら、翔くんが僕の手を優しくにぎにぎしながら言った
「でも、僕…////」
「智くんが気まずいなら、俺が後で電話してあげるよ
ついでに、お兄さんは下心ありまくりだから、気を付けろって言っておくよ(笑)」
「翔くん…///」
「だから、泣かないで?智くん…」
「…しょおくん…ありがとぉ////」
「良いんだよ智くん、こんなの愛する妻のためなんだから、当然だよ♡」
「えへへ…しょおくん、大好き♡」
「ん〜、俺もさとちくん大好き♡」
「しょおくぅん♡」
「ちゃとちくぅん♡」
「…………コレが噂のアレか(笑)」
何時もの様に
手を取り合い見つめ合って名前を呼び合う僕らを見て
向井さんが笑いながら呟いた
「「ご馳走さまでした」」
「また是非お越しください(笑)」
何時ものやつをやりながら食事を終えた僕らは
結局、向井さんにご馳走になってしまった
翔くんは悪いから自分達で払うと、一旦は食い下がったんだけど
向井さんに
「大野さんを泣かせてしまったお詫びです」
と言われると、あっさり引き下がってしまった(笑)
「ああ、櫻井さん」
奢ってもらったお礼を言って、僕と仲良く手を繋いで帰ろうとする翔くんを
向井さんが呼び止めた
「はい、何ですか?」
「今からカズに電話をするんでしょう?
なら
ついでに伝えておいてくれませんか?」
向井さんは、目がちかちかしちゃう位に眩しい笑顔で微笑んで言った
「今度新居に泊まりで遊びに来て欲しいって、お母さんが言っていたと」
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