第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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(家族って、何?どう言う意味なの?
ニノが家族って呼べる人は、相葉ちゃんだけなんじゃないの?////)
言葉にしたくても、口を開いたら泣いてしまいそうで
僕は、言いたいことを飲み込んで、ギュッと唇を噛んだ
「智くん、大丈夫?」
そんな僕の様子に気付いた翔くんが、そっと僕の肩を抱き寄せてくれる
僕は、翔くんの優しい顔をじっと見詰めた後、向井さんに言った
「家族って、どう、言う、意味ですか…
…ニノの…
…ニノの家族は、相葉ちゃんだけです…/////」
「相葉さんって、カズの恋人ですよね?」
向井さんは、相葉ちゃんの名前を聞いても表情を変えずににこやかに答えた
僕は、じっと向井さんを見据えたまま、コクンと頷いた
「勿論、相葉さんの事は知っていますし、カズが彼を大事に思っているのも知っていますよ」
「じゃあ…」
「僕が“家族”だと言ったのは、親同士が結婚したからそう言ったんですよ」
「え…?」
(親同士…??)
首を傾げる僕の代わりに、翔くんが言った
「もしかして、二宮くんが小さい頃家を出たとか言う、二宮くんの実のお母さんの話しですか?」
「あっ!///」
翔くんの言葉を聞いて、僕は口を押さえた
(そうだ、確かニノには、小さい頃泣く泣く家を出たお母さんが居たんだった…)
ニノの結婚騒動の時に(※詳しくはお散歩日和〜にノあい〜にて(笑))ニノが、ちょっと切なそうに話してくれた事を思い出す
「ご存知ですよね?(笑)」
向井さんは相変わらずにこやかに笑いながら言った
「実は、カズが僕のレストランにお母さんを連れてきたのがきっかけで
その時偶然居合わせた僕の父とカズのお母さんが出逢いましてね
…僕の両親も、僕が子供の頃に離婚してましたから、何だか意気投合してしまったようで
それで、先月籍を入れて結婚したんですよ」
「なんだ、そう言う事だったんですか…////」
「ええ、だからカズは、僕の事を“兄貴が出来た”って言って慕ってくれてるんです
……でも」
ニノと向井さんが恋仲じゃないと解ってホッと息を吐き出す僕に
向井さんが、笑顔を崩さずに言った
「僕の方は、下心ありまくりですけどね」
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