第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
.
「……本当にごめんなさい////」
「だから、いいって言ってるじゃん(笑)」
「……でも……」
「大丈夫だってば
まあ、ちょっと驚きはしたけどさ(笑)」
「……ちょっと?」
「いや、だいぶ(笑)」
翔くんは眉毛を下げてちょっと情けない顔をすると、笑いながら優しく僕を抱き寄せた
たぁちゃんちのお茶会での、ニノの言動に堪えきれなくなった僕は
思わずたぁちゃんちを飛び出して、翔くんの会社へ来てしまった
その時は
ただただ翔くんに会って話を聞いて貰いたい一心で、夢中になって来たから何も解らなかったけれど
よくよく考えたら
まだ、翔くんはお仕事の時間だし、自分は舞妓さんの格好だし
不自然な事この上もない状況で…
当然
会社の皆さん(後多分来る途中の通行人とか)から、好奇の視線を浴びまくってしまった
それで
舞妓姿でお仕事中に僕に会社訪問された翔くんの雄叫びで我に返った僕は
なんとか翔くんを宥めて、軽く事情を話した後
タクシーで急いで自宅に戻り
「心配だから着替えたらすぐ戻って来て!」
と言う翔くんの強い要望を受けて、再び会社へ戻って
翔くんのお仕事が終わるのを、翔くんのオフィスの応接室で待っていたのだった
「でも良かったなぁ櫻井くん!ぶっちょが休みで!」(←ちゃっかり応接室で寛いでいる村上くん)
「まあな、お陰で智くんに安心して応接室で待っててもらえたからな」(←仕事を応接室に持ち込んでしていた人)
「部長さん、出張だったっけ?///」(←何気に間近で仕事する翔くんが見れて嬉しい)
「うん。今回は海外に出張だからさ、暫くは平和なもんだよ(笑)」(←てか、真面目に仕事して下さい)
「そーそーそー、パラダイスやな、パラダイス♪」(←村上、お前も仕事せいや)
村上さんはそう言ってニコニコ笑いながら向かい側の椅子から立ち上がると
僕と翔くんが並んで座っていた二人掛けのソファーに、無理やり割り込んで座り直した
.