第27章 にのあい舞妓茶会事件!、の巻
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(お茶会、とっくに始まってるよなぁ…?)
「………はぁ………電話、まだかなぁ……」
俺はソワソワしながら時計を見て、ため息を付いた
朝家を出るときに、散々念を押したのにも関わらず
お茶会に突入したであろう時間を過ぎても、智くんからの状況報告の電話は、一向に入らなかった
んで
俺はすっかり落ち着きを無くし、(仕事そっちのけで)時計ばかりを見ていた
「うぅ〜……智くぅん……何してんだよぅ……
……………よし、俺から電話しちゃろう!」(←笑)
─プルルッ…プルルッ…
「ん?」
掛かって来ないのであれば、こっちからしてやれと携帯電話を手に取ったら
デスクの上の電話が鳴り出した
「もしもし?一課の櫻井です」
『あ、櫻井さん、受付にお客様が見えてるんですが…』
「客?…今日は特別人に会う約束は無かったハズだけど…」
『それが、ちょっと変わったお客様で…』
「は?ちょっと変わった…?」
『ええ、……あっ、ちょっと困ります!お、落ち着いて下さい!!』
「???」
受付のお姉さんがちょっと困るなんて言ったと思ったら
ガチャガチャと受話器を取り合う様な音が聞こえてきた
一体何事かと受話器を耳に当てたまま待っていたら
思い掛けない声が耳に飛び込んできた
『翔くんッ!しょーくぅうんッ!!///』
「Σさっ……智くんッ!?////」
(何故にニノのお祖父さんちでお茶会しているハズの智くんが、会社の受付に!?(汗))
焦り戸惑う俺の耳に、更に愛しい奥様の声が…
『しょーくぅうん!!僕、どうしたら良いのか解らないのっ!!
早く来てぇっ!!////』
「Σ今すぐ行きますッ!!///」(←笑)
「Σわっ!?な、なんやなんやッ!?(汗)」
俺は涙声の智くんに呼ばれて、受話器を隣に居た村上に押し付けると
速攻で受付へと走った
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