第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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(……あぁ、日が暮れちゃったな……)
情事の余韻に浸って、翔くんの胸に抱き付いて甘えていた僕は
ふと窓の方へ目を向けた
さっき、オレンジ色に染まっていた障子は
今は何の色も映さず、暗くなった部屋に白く浮き上がっていた
(…ニノ、どうしたかな?まだお鈴ちゃんたちと一緒にカラオケしてんのかな?)
「………智くん……服、着替える?」
「え?………あ。////」
ぼんやり障子を見ながら、ニノのコトを思っていた僕は
翔くんにそう言われて、未だに自分が中途半端に着物が肌けた恥ずかしい格好で居たコトを思い出した
「…ぅん、着替える/////」
ちょっと汚れてしまった(←笑)着物の裾を掻き合わせて頷く僕に
翔くんの甘い声が囁く
「…着物は明日俺がクリーニングに出しておくから
あと、着物を借りた人にも、俺が事情を話して謝っておくからね?」
「事情って!?////」
お鈴ちゃんやお菊さんに、お着物を着たままエッチしたなんて知れたら恥ずかしすぎるとか思って焦る僕を、そっと抱き締めて
翔くんが、優しく笑った
「勿論、俺が間違って智くんの着物を汚しちゃったって言うんだよ(笑)」