第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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(翔くん!?////)
遅れてやって来た“亮ちゃん”と呼ばれたその人が
後ろを振り向いて、もう1人の新幹線で確保したらしい人の手を引いた
(う、うそ。///)
居心地が悪そうに手を引かれているその人は
間違いなく、僕の愛しの旦那さまの…
「……しょ、翔くん/////」
「どど、どうもこんにち……はっ!?(汗)」
「ん?……もしかして知り合いか翔くん?」
お互いに顔を見合わせて固まる僕と翔くんを見て、亮さんがキョトンとした顔で首を傾げた
「いやだなぁ、こんな鬼のような撫で肩に知り合いは居ませんよ
ねぇ、お智ちゃん?」
と、翔くんの視線を遮るようにニノが僕の前にススッと進み出て、ニッコリ笑いながら言った
「(に、ニノ…目が笑ってない(汗))う、うん…////」
ニノの迫力の笑顔(笑)に圧されて思わず頷く僕
翔くんはと言えば、目を見開いて床を睨み付けながら
やっぱ別人だよなそんな訳ないよなとかブツブツ言っている
「何や翔くん、マジでどうかしたんか?」
「Σはっ!!!///」
翔くんの様子が余りにおかしいので、亮さんが心配そうに覗き込むと、翔くんが正気に戻って(笑)顔を上げた
「やっぱり帰るって!てか俺こんなところで油売ってる場合じゃないんだよっ!!」
「何でや此処まで来て!嫁にバレルの心配しとんのなら大丈夫やて!言わな絶対バレへんからっ!!」
「バレるバレないの問題じゃないんだよっ(怒)」
翔くんは急に怒った顔をすると亮さんをジロッと睨んだ
「第一、俺は奥さんに隠し事なんかぜってーしないし、奥さんが居ないとこで遊びたいなんて一ミリも思わねぇしっ!!(怒)」
「……////」(←奥さんと連呼されて嬉しいさとち)
「……(怒)」(←てか何で京都に居るんだよとご立腹なかずちゃん)
「別に、やましい気持ちが無いんやったら問題ないのとちゃいます?」
俺にはやらねばならないコトがあるんだとかブツブツ言っている翔くんに
丸山さんがニコニコ笑いながら言った
「舞妓さんは京都の文化やで?言わば観光の一種や。
嫁さんにそう言うたらよろしいねん」
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