第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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(あぁ……困ったな……早く帰りたいな…///)
丸山さんの話によると、後からやってくる予定のお友達は二人で
当初、言い出しっぺの、丸山さんの高校生の頃からの友人と、同じく高校生時代の友だち(今は二人とも東京に居るらしい)が来るはずだったのだけれど
その内の言い出しっぺじゃない方のお友達が急に来れなくなって
言い出しっぺさんが、こちらへ向かう途中で急遽適当な人を誘って確保したらしい
(てか、その確保された人って変わった人だよね)
普通、いきなり舞妓さんと合コンするからなんて言われて、見ず知らずの人に付いてなんか行かないだろう
「………変な人」(←その変な人はアナタの旦那ですよ(笑))
見知らぬその変な人(←だからアナタの旦那だってば(笑))にちょっと不安を覚えて俯いていたら
そんな僕とは対照的に相変わらずノリノリなニノが丸山さんに言った
「ところでさ、お鈴ちゃんの彼氏って幾つなんすか?」(←一応声色は変えてるけど口調は何時もと一緒なニノ(笑))
「俺?29っす」
「え?じゃあお鈴ちゃんとは随分歳が離れてない?」(←案外興味津々なさとち)
「うちは23やさかい、6つどすぅ」
丸山さんの代わりに、丸山さんに甘えた様子で寄り添うお鈴ちゃんが答えた
「あ、お鈴ちゃんてもう20歳過ぎだったんだ///」
「ね、意外ですよねぇ、十代かと思ってた!」
「なんや、和ちゃんもお智ちゃんも、お鈴ちゃんの歳も知らへんかったんですか?」
「「えっ?」」(←うっかり大宮舞妓さんズ(笑))
「和姉さんとお智姉さんは、今日こっちに来たばかりやさかい、うちとはさっき置屋で初めて会ったんよ」
つい素で感心してしまった僕フォローをするお鈴ちゃん
(さすが舞妓さんなだけあって、機転が利くなぁ…すごいなぁ///)(←そしてまた感心する(笑))
──ばんっ
「おぉ〜いっ!!」
可愛いのにしっかりしているお鈴ちゃんに感心していたら
僕らが居るお茶屋さんの奥座敷の襖が勢い良く開いた
「丸ぅ!悪い遅なったな!!」
「おー、亮ちゃん待っとったでぇ」
「悪い悪い……ほら、翔くんも遠慮せんで入り!」
「え?」
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