第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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「あ、芸者遊び言うても、合コンみたいなもんなんっすよ!」
「いや、ちょっと待って下さいそんないきなり…(汗)」
「お宅、仕事ちゃいますよねっ!?」
焦る俺に詰め寄る錦戸さん
またもその勢いに圧される俺
「ま、まあ、仕事じゃないっちゃそうですけど…」
「実は一緒に合コンする予定やった友達が用事で急に来れなくなりよって、メンツが1人足らんて困ってたんですっ!!」
「は、はぁ…」
「翔くんマジイケメンやし、歳も同じ位やし、俺ら気が合いそうやしっ!!」
「い、いや、最後のは同意しかねるけど…」(←イケメンは認めるのね(笑))
「悪いようにはせぇへんっ!!飯代をメンズが払う以外には料金も発生せぇへんし、舞妓はんとお知り合いになれる機会なんかメッタにあらへんでっ!!」
「べべ、別にお知り合いになりたくないし、俺には可愛い嫁が…」
「黙ってれば解らへんっ!!行く?行くよなっ!?よし、行くでっ!!」
「ちょちょちょ…ちょっと待ってくれよ(汗)」
錦戸さんの勢いにろくすっぽ反論が出来ないでいたら、錦戸さんは何故か俺が行くと言うことで自己完結してしまって
何処へか電話を掛け始めた
「あ〜、もしもし丸?俺、亮や……うん、まだ新幹線の中なんやけど、丁度いい感じの代わりを確保したわ!
…ん?いや、知らん人…
まあええやん!!それより、舞妓ちゃんどない?
…うん、うん、…
和ちゃんとお智ちゃん?えらいベッピン!?マジかっ!!」
……へ?
(か、和ちゃんとお智ちゃん!?)
「じゃあな!ついたら直でそっち行くからよろしくなっ♪」
「よろしくって…(てか、和ちゃんとお智ちゃんて…(汗))」
「そうかそうか、和ちゃんにお智ちゃんねぇ♪」
何やら胸騒ぎのするネーミング(←笑)の舞妓さんの名を反芻しながら、錦戸さんが俺の方を見てニッコリと笑った
「えらいベッピンさんやて!あんた、ラッキーやったな!!」
「だから誰も行くとは…」
「もう1人の友達と舞妓ちゃん三人はもうお茶屋さん着とるて!楽しみやなぁ、翔くん♪」
「…頼むから、話を聞いてくれ(泣)」
俺は、ちっとも話を聞いてくれない錦戸さんを見て、がっくりと項を垂れた
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