第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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「なんや、どないしたんや?」
「………」(←お前のせいで智くんが急に旅行に行っちゃったから飲み過ぎたんだよボケコラ、と、言いたいが頭が痛すぎて何も言えない)
「風邪か?今流行っとるからな。なんやったら帰ってもええで?
櫻井くんの代わりに、俺がちゃんと二人分仕事したるさかい!」(←翔くんたちのお陰でお金が借りれる事が決まったので気を使っているらしい)
「………」(←風邪じゃねえよ、てか風邪だとしても看病してくれる智くんが居ないから帰っても仕方ねぇよ、と、思っているが吐き気が止まらなくて口に出せない)
「なんやなんや、黙り込んで!マジで帰り?
それじゃ、仕事にならへんで?」(←本気で具合が悪そうなので、ガチで心配している)
「………」(←だから、全部お前のせいだろうがよ、てか、マジ仕事になりそうにないから帰ろうかな、と、思っている)
実際
頭はガンガンするし、吐き気は止まらないし、智くんが居ないからやる気のやの字も無いし
これは村上の言う通り(奴が代わりに仕事するって言っているし)帰った方が良いかもと思う
(…でもな…帰ったって、智くんは京都に行っちゃって居ないしな…)
「………」
(……京都……京都?)
京都へ行けば、智くんがいる…
「………」
「ホンマに、櫻井くんさっきから一言も発しないやないか!
あ、おはようは言うたか、辛うじて」
「…………そうだ、京都へ行こう!!」(←笑)
「は?」
俺は机の上に投げ出したカバンをガシッと掴んで抱えた
「俺、今日明日休むわっ!!お前、ぶっちょにてけとーに言っといてくれっ!!」
「はあっ!?なんや急に…」
「俺が休みの間しっかり二人分働けよっ!!」
「ええっ!?ちょお、櫻井くん??!(汗)」
「待っててマイすうぃーとハニーっ!!今行くからねっ!!!////」(←行ったらニノに怒られるんじゃないっすか?)
「今行くからて、ドコ行くねんっ!?(汗)」(←だから、京都って言ってたじゃん)
俺は、泡を食う村上を無視して
着の身着のままで、愛妻のいる京都へ向かうべく、最寄りの駅へ向かって全力疾走した
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