第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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智くんが突如旅立ってしまった世にも悲しい夜(←死んじゃったみたいな言い方すんの止めて下さい)
俺は、衝撃の報告を受けた相葉くんのBARで
酒を呷り
泣き叫び
クダを巻き
大いに飲んだくれた
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それから
朝方、ふと目覚めると、そこは自宅ではなく
見たことがない、四畳程の和室だった
「うぅ………頭痛てぇ………って、ドコだここ??」
見覚えの無い部屋に戸惑って、ふと横を見ると
自分が今寝転がっていた煎餅布団の隣に、毛布にくるまって転がっている相葉くんが居るのに気付いた
「あれ?…もしかして…」
起き上がって部屋の戸を開けると、ソコはBARのカウンター
「…あのまま、相葉くんとこで寝ちゃったのか、俺(苦笑)」
(相葉くん、俺に付き合って店に泊まってくれたんだな…)
俺は、爆睡する相葉くんに感謝のメモ書きを残し
二日酔いの頭を抱えながら、フラフラと1人自宅へ帰った
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「……ただいま」
誰も居ないのを承知の上で、ただいまを言う俺
…寂しさが割り増しになる
「……………さみちぃよ、智くん(泣)」
俺は半ベソをかきながら(←笑)トボトボと浴室へ向かうと、酔い醒ましに熱いシャワーを浴びた
だが
少しばかりスッキリはしたものの、頭痛と吐き気と寂しさは俄然そのままだ
「はぁ………薬飲んで、会社行かなきゃな…」
智くんが居ないと何のやる気も出ない俺だったが
一応、会社へは行かなくてはならない
そもそも、智くんの居ない自宅に居ても、寂しさが増すばかりだ
「ええっと……二日酔いの薬はっと……」
こんな時はいつだって、智くんが
「翔くん、大丈夫?///」
なんつって薬を手渡してくれるのにと思いながら、二日酔いの薬を探す
「あ〜………あった。」
俺は、食欲が全く無かったので
胃の粘膜を保護する為に牛乳を一口飲んだ後、二日酔いの薬を飲み
ダラダラと着替えをして、仕方なく会社へ向かった
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「……………ぉはょぅ」
「おぉ、おはようさん!…って、何や櫻井くん、えらい顔色が悪いで!?」
フラフラと顔面蒼白の状態で出社した俺を見て
諸悪の根元である村上が、素っ頓狂な声を出した
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