第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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ニノは、部屋から出て行くお鈴ちゃんをニコニコしながら見送ると
お菊さんに向き直って訊いた
「御髪はどうすんですか?やっぱ、ヅラっすか?」
「そうどす。ちゃんと、綺麗な御髪の鬘を御用意致しておりますえ」
「か、鬘……重そう///」
僕がぽつりと呟くと、お菊さんは、またお上品にほほほと笑って言った
「お兄さんがたは、華奢どすからねぇ
でも、大丈夫や思いますえぇ
きっと、弁天さんがヤキモチ妬かはるくらい、お綺麗になられますわ」
「そ、そんなコト…////」
「ありますね!!」
何故か自信満々に胸を張るニノ
(…流石、クイーン(笑))
何処までも堂々としているニノを見て、僕もちょっとは見習わなくちゃなぁ
なんて思っていたら、お鈴ちゃんが戻って来た
「お待ち遠さんどすぅ」
「おー、めっちゃ綺麗♪」
ニノは、お鈴ちゃんが持ってきたお着物を見ると、興奮したように高い声を出した
「見て見て大野くんっ!!めっちゃ綺麗♡」
「う、うん////」
「此方の山吹色のお着物は、お兄さんので
此方の碧色のお着物が、あちらのお兄さんのどすぅ」
お鈴ちゃんは言いながら、ニノに山吹色のお着物を
僕に碧色のお着物を手渡した
「わぁ……素敵////」
「お着付けはうちらがお手伝い致しますさかい、お召し物を脱いどくれやす」
「え…?/////」
「おっけ〜♪」
お菊さんに服を脱ぐよう言われて戸惑う僕の隣で、ニノが何の躊躇いもなく服を脱ぎ出した
「何してんすか、大野くんもちゃっちゃと脱いじゃって下さい!
あ、パンツも脱ぐの?」
「Σぱっ!!/////」
「下着はそのままでよろしおす(笑)」
「あそ。ソコまで本格的じゃないのね♪」
「………(汗)/////」
僕は、やっぱりどう頑張っても、ニノみたいに堂々とは出来ないやと思いながら
カラダを出来るだけ小さくしながら、いそいそと服を脱いだ
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