第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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それから暫く話しをすると、ニノが受話器を耳から離して言った
「撫で旦那に代わります?」
「ん〜、いいや…翔くんすんごく酔っ払ってるみたいだから(苦笑)」
「そうっすか?」
「あ!」
再び携帯を耳に当てたニノに、慌てて付け足して言う
「でも、翔くんに愛してるよって伝言しておいて!!////」
「んなもん、自分で言いなさいよ…あ?いや、こっちの話し…ん?…だから、愛してるよって……お前じゃねぇよっ(怒)////」
「……(笑)」
どうも、電話の向こうの相葉ちゃんが、自分にニノが愛してるよって言ったと勘違いしたらしい
ニノはバカじゃないのとか言いながら、電話を切ってしまった
「翔くんに伝言ん〜!」
「だから、んなもん自分で言いなさいよ!」
「ぶぅ〜………ところでさ、明日の予定は?」
僕は膨れた顔をしながら、緑茶の入った湯飲みを両手で挟んだ
「明日はね、念願のお座敷遊びっすよ♪」
「朝からずっと?」
「まさか(笑)」
ニノは僕の隣にぴったりくっ付いて座り直すと
にんまりと笑った
「午前中は宿でゆっくりしてね、午後から舞妓さんの置屋に行くんです♪」
「置屋?何するの??」
「特別にね、本物の舞妓さんの衣装を着させてもらえる事になったんすよ♪」
「へぇ、……って、誰が着るの?ニノ?」
「何言ってんですか、二人ともに決まってるじゃないっすか!」
「………………Σえーっ!?////」
僕はびっくりして持っていた湯飲みをひっくり返しそうになった
「…そんなに驚きます?」
「だ、だって…///」
「舞妓さんになれるかもって言ったらあーたノリノリだったじゃないですか
あの後景山にメールして、速攻で手配させたんすからね!」
「ま、マジ?(汗)」
「マジ♡」
「……(苦笑)」
(舞妓さんの格好をさせてもらったんだ何て聞いたら、翔くん変な心配しそうだよなぁ…(汗))
僕は、楽しそうに笑うニノを見ながら
舞妓さんになることは、翔くんには黙っていてもらおうと、密かに思っていた
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