第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻

.


お風呂から戻って

豪華で上品な京懐石に舌鼓を打った後

僕は、黙って置いてきてしまった愛しの旦那様に電話を入れた


ワンコールで、間髪入れずに翔くんが出る


『もしもしもしっ！！？///』

「あ、もしもし、翔くん？今日はごめ…」
『さみちぃよぅううーーーッ！！！(号泣)』

「うﾞ(汗)」


何時もに増しての大音量に、思わず携帯を耳から離す


『ぶわぁああーーんッ！！しゃとちくんおでざみぢぃいいーーーッ！！！(超号泣)』

「しょ、翔くんごめんね？でもちょっと落ちつ…」
『びぃえぇええーーーッ！！ちゃとぢぐふぅううーーーんッ！！！(超絶号泣)』

「………(汗)」


どうにも、様子がおかしすぎる

と

電話の向こうでカチャカチャ音がして、電話の相手が交代した


『あ、もしもしおーちゃん？』

「あぁ、相葉ちゃん？」

『うん。今ね、まだ店なんだけどさ

櫻井くん泥酔しちゃって(笑)』


…やっぱり？


『そんでさ、この状態で帰す訳にも行かないから、店の奥で寝かせるから』

「店の奥って…そんなトコで寝て大丈夫なの？」

『大丈夫だよ(笑)

一応、俺もこっちに泊まってくから』

「えっ？…でも、それじゃ相葉ちゃんに悪いよ…」

『ははは、良いの良いの、どうせ俺だって帰ってもニノは居ないしさ

寂しい者同士で雑魚寝するよ(笑)』

「ごめんね…///」

『良いってば(笑)

それよりさ、ニノと代わってくれる？』

「うん、良いよ

ニノ！」


僕は、素知らぬ顔でお茶をすするニノに携帯電話を差し出した


「なんすか？」

「相葉ちゃん。代わってって」

「ん〜」


ニノは面倒くさそうな顔を作ると、携帯電話を受け取った


「なに？……うん、元気……ん？風呂？もう入ったよ……うん、良かった……ん？……ばぁか、言わねぇよ！！///」


(何話してんのかなぁ？)


僕は、乱暴な言葉遣いをしながら、嬉しそうに顔を赤らめるニノを

テーブルに頬杖をついて眺めた


.