第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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「うん、あのさ、今から櫻井さんにメールして、大野くんが仕事終わったらLoutsに来てって言ってるって伝えといてよ」
「もぉ〜っ!!////」
止めようとする僕を片手で制しながら、ニノが相葉ちゃんにコトの次第をペラペラ話して行く
どうやら、相葉ちゃんはすぐに了承したらしく、ニノはにこにこ笑いながら2・3言話すと電話を切ってしまった
「櫻井さんのコトは任せてってさ♪」
「任せてじゃないよぅ、もぅ…///」
「良いじゃないですか!」
ニノはちょこっと悪い顔で笑うと、僕の腕にムニュっと抱き付いた
「今日から3日間、大野くんは俺のもんです!////」
「んもぅ…仕方ないなぁ///」
何だかすっかり甘えん坊さんになってしまったニノを見て、仕方がないと諦める
(この前翔くんと喧嘩しちゃった時は、うんとお世話になっちゃったもんなぁ…)
思えば、ニノには何時も助けてもらってばかりだった
辛い時や、悲しくてどうしようもない時には
何時だって僕のコトを見守ってくれてた
(いわゆる、恩返しってやつだよね、これは)
僕は、翔くんに対する申し訳なさと、翔くんにしばらく逢えない寂しさを誤魔化す様にそう自分に納得させると
僕に甘えて絡み付いたニノを、んぎゅっと抱き締めた
「何時も助けてもらってるお返しだものね?」
「ふふふふ〜♪」
ニノは嬉しそうに笑うと、僕の肩に頭を乗せて寄りかかった
「大宮コンビの復活です♪」
「んふふ、懐かしいね、ソレ(笑)」
「でしょ〜?(笑)」
「うふふふ(笑)
三年連続クイーン、可愛かったなぁ♪」
「なんなら、二人で舞妓さんにでもなります?(笑)」
「あはははは(笑)
良いねぇ、それ!んで、翔くんと相葉ちゃんに写メ送ろう!(笑)」
「良いっすけど、櫻井さん鼻血吹いて倒れんじゃないっすか?(笑)」
「あははははは(笑)」
「ぼっちゃま、もう間もなく宿に到着致します」
イチャイチャ絡み合い冗談を言っている内に
僕らを乗せた車は、いつの間にか高速を降りて宿のある嵐山へ入っていたらしい
仲良くじゃれ合う僕らをバックミラーで見ながら、運転手さんがにこやかにそう告げた
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