第26章 そうだ、京都へ行こう。の巻
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ニノが景山さんへの電話を切ってから程なくして、さっそく宿と舞妓さんの手配が出来たとの連絡があった
ニノは、景山さんからの報告を聞くと、ご満悦な表情でご苦労さんって言って電話を切った
「市内からはちょっと離れてるけど、超良い旅館がとれましたよ♪」
「そうなんだぁ…ところで、いつ行くの?」
「今から。」
「………………………え」
い…今、から……?
「Σえぇっ!?////」
僕は驚いて、テーブルに手を付くと勢いよく立ち上がった
ニノはそれでも相変わらずご機嫌でニコニコ笑っている
「心配しなくても、着替えは向こうに着いたら、景山にてきとーに送ってもらうから大丈夫ですよ♪
俺と大野くん、サイズ一緒っすもんね♡」
「う、うん………って、そう言う問題じゃないでしょ!?今日だなんて、急すぎるもの!!////」
僕が慌てて文句を言うと、ニノがぷうっとほっぺを膨らませた
「ダメ!今日じゃないとその宿取れなかったの!!
しかも、離れの一番高い部屋で、露天風呂付きだぞ!
絶対行くったら行くのっ!!////」
「そんな…もうちょっと後でも…(汗)」
「ダメダメダメっ!!
あの撫で旦那が気がわかってゴネるかも知んないだろっ!!!」
「そ、それは…(汗)」
そうかも知れないけど…(←笑)
急な話に戸惑う僕の腕を引っ張ると、ニノがたぁちゃんに言った
「行くったら行くんですからね!
じいちゃん、車回して下さい!!」
ニノに車を回すように言われて、たぁちゃんが僕の顔を見る
「…別に回してやっても構わんがの、しのぶちゃんは困っておるぞ?」
「うるせーエロじじいっ!!早くしろっ!!(怒)」
興奮しすぎているせいなのか、何だか何時もとテンションが違うニノ
たぁちゃんはちょっと呆れた顔で笑うと、近くにいた使用人の男の子を呼んだ
「すまんがの、車を一台正面玄関に回すように言ってくれんかの」
「はい、かしこまりました」
使用人の男の子は畏まってお辞儀をすると、奥へ下がって行った
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