第25章 三度目の誕生日(&教授と僕)、の巻
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智くんは自分の顔をガン見する俺から恥ずかしそうに視線を逸らすと言った
「だからね?
それまでさ、乱暴に抱かれるのが当たり前だったからさ……何て言うか……」
「………物足りなかった?///」
そう言えば時々、たまには激しくして的な事を言われるよなぁ
とか思ったら
智くんがぷるぷる首を振った
「違うよ、逆///」
「逆って?」
「………嬉しかったの/////」
智くんは真っ赤になった顔を、すりすりと俺の肩口に擦り付けながら、恥ずかしそうに言った
「なんて言ったら良いのか……
……なんかね?……その……
……翔くんにさ、優しく抱いてもらいながらね?
……あぁ、この人は、えっちがしたいんじゃなくて……
……僕を、その……
……純粋に、ただ愛したいって、思ってくれてるんだなぁ、って思って……
…凄く嬉しくて…幸せで…………きもちぃかった/////」
「……/////」
真っ赤っかな智くんに釣られて、俺の顔の熱も急速に上がっていく
「ぼ、僕の勘違いって言うか、独りよがりかも知んない…」
「俺さ」
俺は、智くんの言葉の途中で、ソレを遮るように言った
「俺、君を抱くつもりはね、最初はこれっぽちも無かったんだ」
「…………え?////」
驚いたように上げられた智くんの顔に、そっと包み込むように触れる
「俺さ……君の傍にいて、君の笑顔をみられたら、それだけで充分だった……
……だからさ、君を抱くことなんか、全く考えてなかった///」
「じゃあ、やっぱり…最初は嫌だったの?
…僕を……男を抱くのなんて…////」
「ソレこそ違うって(笑)」
俺は、頬に添えた手で
不安げに眉を寄せた智くんの小さな顔を引き寄せ
優しくその唇に口付けた
「……君をね、愛してたから……凄く凄く、大切に想っていたから……
……だから、手を出しちゃいけないって思ってただけだよ」
「………/////」
「だからさ、君に抱いてって言われたとき……凄く、嬉しかったよ?」
「抱くつもりが無かったのに……どうしようとかって、思わなかったの?////」
智くんはそう言って、不安げに首を傾げた
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