第25章 三度目の誕生日(&教授と僕)、の巻
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智「どうもありがとう御座いました///」
僕は親切な紳士に会場まで案内してもらって
なんとか面接試験の時間までに間に合う事が出来た
その紳士に深々と頭を下げてお礼を言うと、その人が柔らかく笑いながら言った
「いえいえ、微力ながらも、貴方の様な素敵な方のお役に立てて、光栄ですよ」
智「///そ、そんな……でも本当に助かりました…お礼を言うだけじゃ足りないくらい…」
「では、恩着せがましく、お茶に誘ってしまいましょうかね」
智「………え?///」
「あぁ、まだ、名乗っても居ませんでしたね
私は、杉下右京
この大学で、文学史について学生さん達にうんちくを垂れている、教授です」
智「あ、どうも、僕は大野智と言います…って、教授さんだったんですかっ!?////」
杉「教授さん、ですか。ははは」
その紳士……教授は、僕が“教授”にさん付けをしたのがおかしかったらしく
控え目に
だけど凄く楽しそうに笑った
智「ご、ごめんなさい……さん付けはへんでしたよね……教授////」
杉「いえいえ、貴方は、外見に違わず、可愛らしい人なんですね」
智「そ、そんなコト…////」
杉「私は、この試験会場と、同じ棟にある、“文学史研究室”におりますから
もしも、お気が向きましたら、是非、試験後にでも、お茶をしに、いらして下さい」
智「あ、ありがとう御座います……では、ぜひ/////」
杉「あぁ、これは嬉しい
では、美味しい紅茶をご用意して、お待ちしております」
智「はぃ、じゃあ、後で…////」
僕は教授にもう一度深々とお辞儀をして、試験会場の中に入った
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