第25章 三度目の誕生日(&教授と僕)、の巻
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僕には
過去に、本気で愛した人が
2人居た
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1人は
狂うほどに僕を愛してくれた愛しい人……潤くん
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そして、もう1人は
僕に初めて本気の愛を教えてくれた……教授
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2人とも、僕にとっては特別で、忘れ難い人だった
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中でも教授は
僕にとって
恋人であり、父親のような存在だった
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そんな教授と初めて出逢ったのは
母が亡くなる直前
受験の面接で、彼が教授を勤める大学へ行った時だった
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智「………どうしよう………迷っちゃった(汗)」
僕は、広い大学の構内で
受験票を片手に固まっていた
受験票に添付されている地図では、僕の乏しい方向感覚を補うには程遠く
僕は、まんまと迷子になってしまったのだ
智「…………困ったなぁ///」
「どうか、されましたか?」
智「え…?」
柔らかい声に振り向くと
其処には、優しそうでハンサムな壮年の紳士が立っていた
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その人こそ
僕が初めて大人の恋をした相手
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…杉下教授、その人だった
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