第25章 三度目の誕生日(&教授と僕)、の巻
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「では、ごゆっくり」
「「ありがとう御座います」」
「ふふふ、本当に仲が宜しくて、いいですわねぇ……失礼します」
仲居さんはニコニコ笑いながら静かに部屋を出て行った
「……しっかし、意外だったな……気付いてたんだね(苦笑)」
フロントで仲居さんに再会した俺は
智くんを女性だと思い込んでいるらしい彼女に訂正を入れたのだが
仲居さんは、智くんを「女性」ではなく
まさかの「ニューハーフ」だと勘違いしているコトが判明した
(しかし、今時ニューハーフて……言うのか?今でも??)
「………なんか、すんごく複雑///」
智くんは、本当に複雑そうな顔をしてそう呟くと、テーブルに肘を乗せて頬杖をついた
「まあ、そんだけ智くんが可愛いってコトだよ(笑)」
「………なんか、違う。……絶対、なんか違う///」
「そんな顔しないの!(笑)」
俺は、拗ねてる様な、ふて腐れている様な顔した智くんの隣に座って
その肩を抱き寄せた
「……だって、ニューハーフだって……」
「智くんはね、女性以上に可愛くて綺麗だって意味だよ(笑)」
「……なんか違う……絶対違う……」
「違わないよ!」
俺は拗ねる可愛い奥様をギュッと抱き締めた
「少なくとも、俺にとってはそうだから
智くんは、誰よりも可愛くて、誰よりも綺麗だよ♡」
「………翔くん////」
「………智くん////」
見つめ合う、俺と智くん
(……まだ、昼だけど……)
旅先は開放的になるってさっき智くんも言ってたし
昼間っから致すのもアリだよな、なんて思っていたら
智くんが俺の腕の中で小首を傾げた
「ね、まだ早いけど…」
「Σえっ?////」
もしかして智くんも同じコトを…
「せっかくだから、お風呂入る?」
「…え。」(←がっかり(笑))
明らかに落胆した顔をしてしまった俺に、智くんが言う
「あ、やっぱり早かったかな?」
「い、いや、早くないよ!入ろう入ろう!!///」
「ふふ、翔くんさ、前に入った時は鼻血出しちゃって大変だったよね(笑)」
智くんが二年前の鼻血祭り(笑)を思い出してクスクス笑った
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