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白血球1146番とやっちゃいました。

第1章 医務室にて。 ポピー ~恋の予感~  ★?


2355は怪我のため、只今医務室のベットの上。

「んっ」
目を覚ますと、見知らぬ天井見知らぬ場所。
周りを見回すと、ホカホカのお茶を持った、服が血まみれの1146番がベットの端に座っていた。
起き上がると、1146番が目覚めたことに気付き、ハッと驚いたような、安心したような顔をして、
「起きたか」と優しい声で私に言った。
「うぐぐっ」
起き上がった途端、腹部に鈍い痛みが走り、私は顔をゆがませてベットに戻される。
「痛い」
「まだ安静にしていろ2355番」とまた優しく言われて、頭にポンと手が置かれた。
大好きな頭ポンポンをされて、少し照れくさくって、くすぐったくて布団に少し顔をうずめると、なぜか1146番は少しうれしそうにしているように見えた。
少しして1146番の手が離れていって、天井を眺めた。
「みんなはどうしたの?あと、ここって医務室?」
「あぁ、ここは医務室だ。あいつらは、お前が運ばれてきてしばらくは居たんだが、ここで騒いで追い出されていった。」
何となくその様子が頭に浮かんでクスッと少し笑ってしまった。するとまた少し傷が痛む。
「お茶いるか?」と聞いてきた1146番に「ううん」と私は横に首を振った。
「そうか」

あまり二人きりになることがない1146番と2355番。
会話が淡々としている。

ふと、顎を引いて自分の服を見ると、患者さんが着ているような、前が浴衣のように交差している服に変わっていた。
不思議に思って眺めていると、
「安心してくれ、ここの女性スタッフがやってくれたらしいからな。」と1146番が答えてくれた。聞いてもいないのによくわかるな~と一人関心する私。
一通り関心した私は特にすることもなかったから、また天井を見た。するとなぜだか、医務室の明かりが随分とまぶしいように感じた。
「あっ、メガネ」
回りが見にくくて光がまぶしいのはそういうことだったんだ、と眼鏡をかけていないことに今気付く。
「あぁ、メガネならそこにあるぞ」と1146番はベットの隣の小さな机を指さした。
「あっ、本当だ!ありがと。」と言ってからメガネをかけると、視界がはっきりとした。
「ふわぁ」とあくびを一つ、さっき目覚めたばかりなのに眠い。
「眠いのか?」
「うぅん、そうみたいぃ」と目をこすって重い瞼を下げたところで、
プツンと意識が途切れた。
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