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イケメン王子1口サイズ小説集

第1章 ワンライまとめ


シルヴィオの現パロです。
ベルの名前は出できません。
公式のストーリーと部分的に被ってしまいましたが、読む前に書いたものです。許してください( 人˘ω˘ )


【諸刃の剣】


 所々に雲が浮かび、絵に書いたような晴れの日。私とシルヴィオ様は一緒に有給をとり、ネズミーランドへデートに来ていた。日差しは暖かく、そよ風すら吹かない天気は、歩いているとじわりと汗を滲ませる。
 木陰になっているベンチに一緒に座っていた私は、ふと悪い考えが頭をよぎり、シルヴィオ様に話しかけた。

「シルヴィオ様、どっちが乗りたいアトラクションに先に乗るか勝負で決めませんか?」
「あ?何でそんな事…」
「そ、そういう気分なんです!先に照れた方が負けって事でどうですか?」

 シルヴィオ様は鼻を鳴らして口角を上げる。先手必勝とばかりに乱暴な手が腰を抱き寄せ、強引に顎を上げられる。

「…ガキか、お前は」

 もしかして私の表情の事を言っているんだろうか。口を引き結んで必死に耐えているというのに、その言い方は無いと思う。
 それはそれとして、今度は私の番だ。いつもは大人しくしているが、今だけ…と、私は一生分の勇気をかき集め、自らシルヴィオ様の唇を食んだ。

「っ……てめっ……!」

 シルヴィオ様は顔を茹でダコのように赤くして、ゆらゆらとベンチの端へ逃げていく。
 そうそうそれが見たかった。
 私はバクバクとうるさい心臓と熱い顔を無視し、してやったりと笑顔を貼り付けた。

「てめえ、覚えてろよ…」

 いつもの仕返しとしてした大胆なキスは、かかなくてもいい汗をダラダラとかかせたのだった。
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