第2章 誘惑
「はい、朝から暑くて、もう汗だくです」
爽やかに笑うと白い歯がきらりと光る。
「大変ですね、ちゃんと水分摂れてますか?」
彼に背を向けると、脚をピンと伸ばしたまま身体だけを前に倒して受け取った荷物を床に置く。
何気ない会話を装っていたけれど、興奮しすぎて息が上がってしまう。
前から妄想してた事を、ついに実行してしまった。
ゆっくりと、お尻をアピールするように軽く振って見せる。
このTシャツの裾の長さだと、彼には私のお尻にくい込んだ真っ赤なレースのTバックも丸見えのはず。
ねえ、見えてますか…?
私の恥ずかしいところ、見てくれてますか…?