第2章 小さな村での夜のこと
――
「ンンッ…」
股を滑らす謙信様の手が、少しだけ動きを変えるとクチュグチュと静かな部屋に変な音が響きだした。
「ゃ、やだぁ……」
――こんなの恥ずかしいっ
姿勢を正したまま ずっと私の顔を見ながら確かめるように指を動かしていた謙信様が、膝裏に手を掛けたかと思えば目一杯脚を押し開かされ、半ば体を折りたたまれるようなあられもない格好にさせられた。
「やぁ… こんなのやだぁ…、」
布団から浮いたお尻は高く持ち上げられ、自分の恥部が目と鼻の先に見えるというおかしな体勢に 言い様のない恥ずかしさを覚えた絵里は、今にも泣き出しそうな顔になる。そこへ追い打ちをかけるように、謙信は舌を出しながら顔を股の間に向けた。
「っ待 ハァアンッ! だめっ――ッアアァ…」
べろんべろんと下から舐め上げられれば、脱力する様な心地で声も上擦ってしまう。
唾液で濡れた生温かい舌で 秘部を舐められる妄想は何度もした願望でもあったけれど、こんなにも整った顔がソコに近づいてお口でされるというのは、とてつもない羞恥プレイだった。
しかもお尻を持ち上げられた状態で、文字通り目の前で繰り広げられる光景は卑猥すぎる絵図なのだ。そしてこれは想像よりも遥かに…気持ちイイ。良すぎておかしな声が止まらない。我慢すればするほど掠れた声が淫らな喘ぎ声に聞こえてしまう。
「ハァアッ!――ッンンッ、アァ―ッ… ンァッ」
恥ずかしさと気持ち良さで腰が勝手に動いて、どこから出してるのか分からないくらい厭らしい声を抑えられない。
舌が上がって来るたびにある一点を掠め、体がビクビクしてヒィヒィ言ってしまうのだ。有ろう事か謙信様はその一点を目掛けクチュクチュ吸い付くという辱行を始め、下からすくい上げられてはきつく吸われるという リピートで責め続け、私はこのとき無自覚にもすでに連続絶頂していた。
……
「初めてだと言うのに… 絵里は淫らだな。」
今絵里って… 呼んだ?
口元を拭いながら顔を上げた謙信様に、脚を閉じる余力もなく私はハァハァと息を切らして見上げる事しか出来なかった。