第2章 小さな村での夜のこと
えっ、待って…
私が謙信様に惚れてると?
そう思っていらっしゃる?
どうしてそうなったんですか?!
この方 勘違い野郎でもあるのですか?
――…
「は?…っえ、あ、ん? ど どうして?」
「 それは見ていれば分かる。」
見ていれば… 分かる? いやいや、
既に“どうして”の意味 勘違いしてますよね?!
どうして惚れてるのバレちゃったの?って意味じゃないからね。惚れてる前提で話しを進めないでもらいたい。
「…謙信様、 私そんなつもり、」
「いいんだ、 お互い様だ。」
「 おたがい……さま?」
「お前が俺をずっと見ていたように、気づけば俺も絵里を目で追っていた。
――こんな事もあるのだな。」
怖! コッワッ!!
まじか。 両想い設定なのか。
乙女のような眼差しで語られると何だか否定しづらいのですが、やっぱり狂気地味てて怖い。それにそうであるなら尚更 出会って三日目こんな寝込みを襲うようなやり方、どうかと思うわけで。ならば、ここは誤解は誤解のままにこの場を切り抜けたほうが良いのかもしれない。
――…
「あの 謙信様… 私もっと謙信様のこと、ゆっくり時間を掛けて知りたいです。……だめですか?」
上目遣いで可愛く渾身の演技だ。
「駄目なものか。時間を掛けて教えてやろう。」
――いちいち言い方色気出すな。
「…じゃじゃぁ、あせらずゆっくり ですね。 かっ 体を重ねるのは、もっとお互いを知ってから…って、アアァンッ」
「随分と焦らすのだな。…いいだろう、ゆっくりなぶってやろう。」
力の抜けた柔らかな舌が首筋から這い上がり、執拗に耳への愛撫を始めた。
「ちがっ! ンッ、そうじゃっ なっ いぃぃっ」
「…ここも好きそうだ。――…これはどうだ?」
「アッ ンッ アアッ」
耳を舐められながら 親指の爪で胸の尖りをめくられて、私は為す術もなくまた謙信様の思う様にされている。
「お前の好いところは既にいくつも知っているが…」
「だからっンッ、そういう事じゃ…アァッ ヤァ」