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【R18】アイナナ短編集【TRIGGER】

第1章 My destiny


龍:「みんなも、ありがとう。気を遣ってくれて」

天:「どこまでも人が良いんだから、龍は」

楽:「それで、危険な恋できるのか?龍」

姉:「はい!そこまで。先に進まないから、私からサラちゃんに説明します」

本来のシチュエーションから、ドンドン離れていく状況を見兼ねた姉鷺さん。
すかさず、彼女の仕切り直しが入る。
このまま繰り広げられるコントを楽しみそうになっていた私も、その一言で本来の目的を思い出した。

姉:「今日は、サラちゃんと龍のRiskyな関係の擬似デート。このテーマに沿っているならば、何をしても構わないわ。とはいえ、本当にリスクを侵させるわけにはいかないから、私たち3人は、貴方たちの邪魔にならない場所から見守って居るわ。ホテルの予約も、WEB配信映像の撮影をするってことで取っているから、足もつかない。安心して。そして今日の最終ゴールは、2人でデートプランを完成させる事と、スタイリングを決める事。さて、龍。ホテルに呼び出したサラちゃんと、これから何をするのかしら?」

一通り説明し終えた姉鷺さんは、楽と天がツッコミを入れないように見張りながら龍之介へ話を振った。

龍:「うん。せっかく良い景色が目の前に広がっているから、まずは乾杯しよう?」

そう言って、龍之介は私にグラスを差し出して来た。

『はい!』

私は彼の提案に素直に頷き、そのグラスを受け取ろうと手を伸ばした。
すると突然、龍之介が空いた方の手で私の腕を掴み、自身の近くへ引き寄せて来た。
そして、耳元に口を寄せて囁く。

龍:「今日は、丁寧語禁止。それと、俺のことは龍って呼んで?俺もサラって呼ぶから」

驚いた私が見上げると、そこには照れ隠しをしながら優しそうに微笑む彼の顔があった。
「なりきれない所が、彼らしいな」と思いながら、私は笑顔を返す。

『わかった、龍』

そして、彼の手から私はグラスを受け取った。

この時の私はその様子を見ていた姉鷺さんたちが、互いに頷き合っていることに気づかなかった。
それくらい、目の前に居る龍に引き込まれていたからだ。
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