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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第46章 その理由を教えて※《宇髄天元》


週末の金曜日の夜。恋人の波奈は明日はバイトもなく休みと聞いた。
ならば、今日は、いけるはずーーー。

キングサイズのベッドに俺に背を向けて休んでる波奈の首から肩に向けて、解すようにゆっくりと撫でてやる。びく、と小さく反応を示した波奈の耳はほんのりと赤くなる。
後ろから抱きしめるようにしてその可愛らしい耳のふちも撫でてやり、そのあとサラサラした髪を梳かすように撫でた。


「…波奈、…今日いいか」

それはわかっての通りセックスのお誘いで、耳元で囁いた。カァアと瞬時に赤く染った耳を、波奈は慌てて耳を塞ぐように手を添えた。

「…っ…ご、ごめんなさい、今日、…ちょっと…疲れてしまって…」

焦るような気を使うような声で、波奈はこちらに目を合わせないように背を向けて言った。

「…ん、そうか。ーー大丈夫か?」


掌をそのままおでこ、首筋を触るが熱はなさそうだ。だからと言ってそのまま襲うことはしない。俺は彼女より年上の、余裕のある大人だ。堪えながらそう返答する。

「う、うん、寝たら、大丈夫」
「何か欲しいものとかあるか?買ってくるけど」

冷蔵庫にある中身を思い出しながら聞くと、波奈は顔を横に振って、「大丈夫」、と答える。

「なんかあったら言えよ」
「うん、ありがと」

そのまま波奈はほっとしたように目を閉じて、布団の中に潜った。

ーーー仕事でもするか。
そのまま寝るのも、と思って寝室を後にした。





⭐︎


ーーーさてこんなふうに波奈にセックスを仕掛けるも、言いづらそうに断られて1ヶ月が経とうとしていた。

こんなに長く空くことは初めてであり、完全な波奈不足で、焦りと不安が渦巻いて俺は結構参ってしまっていた。
断る理由は試験が近いからとか、生理だからとか、体調が、とかで、それ以上深くは聞いていない。あまり問い詰めるのもがっついているみたいで、一回り下の恋人への小さな矜持だった。


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